さつまいもの種類イロイロ

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秋の味覚といえば、秋刀魚や鯖、銀杏に松茸、梨に柿、栗などが挙げられますが、そのなかでも特に人気のある秋の味覚が「さつまいも」です。

 

さつまいもは中南米原産の野菜であり、紀元前3000年頃から既にメキシコなどの熱帯アメリカでは栽培が行われていたとされており、イタリアの航海者・コロンブスによって、ヨーロッパへと伝わったとされています。

しかし、さつまいもの生育環境にヨーロッパの気候が合わず、普及することはありませんでしたが、その後、インドや東南アジアへと伝わり、16世紀の終わりに中国へと伝播したのです。そして、17世紀の初めごろに中国から沖縄を経由して、鹿児島県へとやってきました。

そのため、2016年現在でもさつまいもの生産量日本一は鹿児島県となっており、それに続くかたちで、茨城県・千葉県・宮崎県・徳島県が名を連ねています。

ちなみに、鹿児島県で生産されているさつまいもの多くが焼酎やデンプンに加工されており、第2位の生産量を誇る茨城県では、生産されている90%以上のさつまいもが干し芋へと加工されているそうですので、市場に出回っている食用さつまいもの多くが、千葉県・宮崎県・徳島県・熊本県などで生産されているさつまいもとなっています。

 

さつまいもは痩せた土壌でもスクスク育つことから、稗や粟、ハトムギと共に救荒作物として日本全土に広まると、より優れた食味を持つさつまいもを作るため、品種改良が積極的に行われるようになります。

今では、日本国内に30種類以上のさつまいもの品種が存在します。

 

さて、品種改良によって続々と優良品種が誕生しているさつまいもですが、実はさつまいもの品種によって、焼き芋にしたときのホクホク感や甘味、食感などが大きく異なることをご存知ですか。

 

 

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今回は、焼き芋にすると美味しいさつまいもの種類や品種をご紹介します。

さつまいもは、東日本ではベニアズマ、西日本では高系14号鳴門金時が主流となっておりますが、安納芋・紅はるか・シルクスイートなどのねっとり系やパープルスイートロード・指宿むらさき・黄金カイゼンなどのさっぱりホクホク系など、焼き芋にすると、それぞれの芋が持つ個性が引き出され、違った味わいが愉しめます。

ですが、種類や品種によっては、焼酎や干し芋などの加工食品にした方が良いものや、天麩羅スイートポテトなどに変身させた方が良いものなどもございます。

では、焼き芋にすると美味しくなるさつまいもの品種とはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

 

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素朴な甘みとホクホク感が堪らない定番のさつまいも3選

「焼き芋といえば、やっぱり素朴な甘みとホクホク感でしょ!」という方にオススメなのが、ベニアズマ・鳴門金時・高系14号ではないでしょうか。

1-1.ベニアズマの特徴

日本全国の焼き芋屋さんが好んで使用している「ベニアズマ」は、焼き芋の定番品種として古くから愛されています。元祖焼き芋と言っても過言ではない、素朴な甘みとホクホク感は、幼い頃の記憶を呼び起こしてくれるノスタルジックなさつまいもです。

ほどよい甘みと繊維質の少なさが特徴のベニアズマは、食味が良く、粉質でホクホク食感が得られますので、焼き芋だけではなく、蒸し芋や天麩羅、和洋菓子の材料としても活用できます。

1-2.鳴門金時の特徴

西日本を中心に人気を集める鳴門金時は、徳島県鳴門市の砂地で栽培が行われている優れた貯蔵性を持つ品種です。鳴門金時は、高系14号系統の選抜によって選ばれた種類であり、徳島県の特定の地域でのみ栽培されたさつまいもだけが名乗ることを許されているブランド名であり、JA里浦から出荷された鳴門金時は「里むすめ」という別のブランド名で市場に出回ります。

美しい赤紫色の皮がパリッとしており、ゆらりゆらりと立ち上がる蒸気の下にはホクホク感のある懐かしい鮮やかな黄色の果肉が現れます。

 

1-3.高系14号の特徴

1945年、高知県農業試験場にて誕生した高系14号は、赤褐色の皮と薄黄色の果肉が特徴のさつまいもです。

ベニアズマや鳴門金時同様、甘味は強く、ほどよい粉質なので、適度なねっとり感が感じられます。

西日本を中心に栽培が行われており、焼き芋として用いられるよりも、和洋菓子やペーストなどの加工用として活躍しています。高系14号を交配や人為淘汰させた鳴門金時・紅さつま・五郎島金時・愛娘・土佐紅などのさつまいものは、食味が良いため、焼き芋だけではなく、天麩羅やスイートポテトなどの調理に用いられます。

2、女性から人気のねっとり系さつまいも2選

女性のあいだで人気を集めるねっとり系さつまいもは、関東地方にある「ふじ」や「CHAIMON」、「まんまるや」などの焼き芋専門店でも人気No.1の焼き芋となっており、スイーツ大好きな男性のあいだでもじわじわと人気が広まっています。

特に「安納芋」と「紅はるか」はねっとり系さつまいもを代表する品種として有名です。

 

2-1.安納芋の特徴

焼き芋にすると、蜜が外へと溢れてきてしまう種子島特産の「安納芋」は、黄金色の美しい果肉をしており、しっとり&ねっとり食感が味わえる人気のさつまいもです。

砂糖を一切使用せずとも、濃厚な甘みを感じることができる安納芋は、口の中に残る感じと癖のある喉越しが苦手という方もいらっしゃいますので、好き嫌いが分かれます。

激甘なねっとり系焼き芋を堪能したいという方は、是非安納芋を食べてみてはいかがでしょうか。

 

2-2.紅はるかの特徴

安納芋よりも“はるかに甘い”ということから命名された紅はるかは、別名「蜜芋」と呼ばれており、なんとその糖度は、完熟マンゴーよりも高い40度から50度とも言われています。

赤紫色の皮と紡錘形をしています。安納芋と同じく、濃厚な甘みを持っているのですが、後味があっさりとしておりますので、安納芋は苦手だけどねっとり系の焼き芋が食べたいという方にオススメです。

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3.健康志向の方にオススメ!アントシアニンたっぷりのさつまいも2選

ベニアズマや鳴門金時、安納芋に紅はるかなど様々な種類を持つさつまいもですが、どの品種にも腸内環境を整える作用や脂肪燃焼効果、むくみ解消に美肌効果などに関する栄養成分がたっぷり含まれています。

ですので、どのさつまいもを食べても得られる効果は、ほぼ同じですが、なんと種子島紫やパープルスイートロードなどのさつまいもには、ポリフェノールの1種であるアントシアニンが豊富に含まれており、健康志向の方々からたいへん注目を集めています。

では、アントシアニンを含むオススメのさつまいもを2つご紹介しましょう。

 

3-1.種子島紫の特徴

鹿児島県種子島の在来種である種子島紫は、白みがかった黄色の皮と鮮やかな紫色の果肉が特徴のさつまいもです。種子島紫は、温めることで穏やかな甘みとホクホク食感が得られますので、焼き芋だけではなく、蒸し芋や和洋菓子の材料などにも用いられています。

種子島紫より選抜された個体を「種子島ゴールド」と呼び、種子島紫よりも糖度が高く、強い甘みを感じることができますので、こちらの方が好みだという方の方が多いようです。

 

3-2.パープルスイートロード

2002年に農研機構作物研究所にて誕生したパープルスイートロードは、九州119号に関東85号を含む5品種を交配させたさつまいもです。

赤紫色の美しい皮と紡錘形のパープルスイートロードは、アントシアニンを豊富に含んでおり、甘さ控えめのヘルシーさが自慢です。ねっとり系のさつまいもに属していますが、やや粉質なので、ホクホク感も感じられます。

焼き芋で食べるのがオススメですが、蒸し芋にすると、皮がペロンと簡単に剥けますので、さつまいもの皮が苦手な方は焼き芋ではなく、蒸し芋にされるのが良いでしょう。

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結論

世界には4000種ほどのさつまいもが存在し、飢饉で苦しむ多くの人々の命を救ってきました。

しかし、ホクホク系やねっとり系など様々なジャンルが存在するのは日本だけです。

日本のさつまいもは、世界でも通用する品種が多いので、この機会に各地で生産されている様々なさつまいもを焼き芋にして食べ比べ、自分に合ったさつまいもを見つけてみてはいかがでしょうか。

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